寄り合いひろば

森林と里山の保全・有効活用を本気で考えるブログ
S.P.FARMが提供する当ブログは、 森林を取り巻くさまざまな立場の方々とつながり、森林と里山の保全・有効活用を実現する「寄り合い」の場です。
S.P.FARMは 都市と農村、企業と森林をつなぎ、新しい “森林活用のかたち”をご提案することで、 日本の森林・里山を有効的に活用する新しい社会システムの構築をめざします。
  「企業との連携による森林再生・活用プロジェクト構想」http://www.sp-farm.com/moriduku.html(S.P.FARMのHP内)も是非ご覧ください。
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企業による日本の森林保全・森林活用動向の調査結果〜「国産材(間伐材含む)の活用」編
  *2006年度調査における評価方法に関して
  1980年代以降、安価な外材の輸入により国産材は価格競争力を失い、その
  利用量が縮小し続けていました。しかし、ここにきてこれまで木材を輸出
  してきた各国の伐採・輸出規制などにより木材価格が高騰し、外材と
  国産材の位置づけが変わりつつあり、国産材の利用に関しては安直にその
  利用量だけをもって評価することは困難になってきています。本調査は、
  その影響がまだ表面化していなかった2005年度時点での実績を評価対象
  としておりますが、今後の調査に関しては、このような状況を踏まえ
  評価基準の見直しを図っていきたいと考えています。


第3回目となる今回は、「国産材(間伐材含む)の活用」についての動向調査結果についてお伝えします。このカテゴリーは、どのような企業がどの程度国産材や間伐材の活用に取り組んでいるかについて調査するものです。

日本は国土の約7割にあたる森林を保有し、うち約4割程度が木材を伐り出すことを目的とした人工林と言われています。しかし、昨今こうした森林資源は活用されずにおり、木材自給率は2割程度の水準で推移しています。国産材の低価格化に伴って、人工林は間伐などの手入れがなされず放置され、森林が有する多機能性の発揮への悪影響が懸念されています(※1)。また京都議定書では森林整備による二酸化炭素吸収量の計上が認められていますが、整備がなかなか進まずその目標達成も厳しい状況と言われています。
 このような背景のもと、国産材や間伐材利用の意義を充分に理解して、またその意義をステークホルダーに対して説明をし、それらを活用する企業の取組みを以下2つに分類し調査しました。

調査項目と評価対象
‐ι聞愼による国産材(間伐材を含む)利用:材木利用量
∋業での国産材(間伐材を含む)利用:材木利用量

以下、簡単にこのカテゴリーに関する動向調査の結果をご紹介します。
まず、対象の企業245社のうち、38社がこのカテゴリーに当てはまる取り組みを実施していました(※2)。「森づくり」「森づくりの支援」「国産材の利用」「森林環境教育」「森づくりの姿勢」という大きな5つのカテゴリーの中で最も取組み企業が少ないカテゴリーになっています。

本項目の調査結果は紙・パルプと建材がそれぞれ4割強を占めるという日本の木材需要構造を反映していると言えます。

 まず、,両ι聞愼による国産材(間伐材)利用はそのすべてが間伐材を使用した紙の利用でした。取組み企業の業種の偏りはさほど見られず、そもそもこの国産材や間伐材を使用した商品のグリーン購入の取組みは数えるほどしかありません。このことには国産材や間伐材利用の促進が環境保全にも通ずることが充分に認知されていない背景があると考えられます。

 また、△了業での利用に関しては、木材を原材料として扱う業種の先進的な企業が上位につけています。これら企業はこれまでその多くを外材に依存してきた現状から、国産材の利用を環境的側面から促進することを報告書やHP等で明記しています。しかし、この項目で最も取組み数が多かったのが、エネルギー会社による木材をバイオマス燃料として利用する取組みです。その他、それぞれの業種の企業が間伐材を利用した紙容器や木工品、家具等の開発や販売に取り組んでいます。さらに新しい取組みとしては、収益事業ではなく、社会貢献事業として自社が整備・管理する森林の間伐材を利用して、木育玩具を製作し、それを地域の幼稚園などに贈呈する取組みも見られました。

今回の調査における各項目のトップ
‐ι聞愼による国産材(間伐材を含む)利用:
ポッカコーポレーション、日清製粉グループ、ニチレイ、日本ビクタ-、トヨタ自動車、宇部興産、新日本製鐵、ノーリツ、王子製紙、凸版印刷、住友商事、損保ジャパン、大和證券グル-プ、ジャパンエナジ-(JOMO)/国産(間伐)材を利用した紙の使用
∋業での国産材(間伐材を含む)利用:住友林業/「国産材の積極的活用」スーパー檜ほか

※1 「企業と森林の関わり」コラムもご参照ください。
※2 取組み実績に関して情報を公開し、ステークホルダーとのコミュニケーションを図ることがこれからのCSR活動には重要であるとの見解から、一般に公開されていない取組みは本調査の評価対象になっておりません。また、「事業での国産材(間伐材を含む)利用」項目においては、業種に関らず、国産(間伐)材の利用に関する環境保全および社会的な意義の記述がある企業の取り組みのみが評価対象となります。
※3 本調査では、日本の森林に関する取り組みを調査対象としています。
※4 本調査では、該当年度(本調査の場合2005年度)のみの取り組みを取り扱いっています。2005年度中に行われていない取り組みは評価対象ではありません。
※5 無断転載はお断りしております。尚、本調査の詳細等にご関心のある方はご連絡ください。
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