「マッチングギフト」とは、環境分野に限らず非営利な活動や団体に対して社員が有志で行う寄付に、企業も寄付金を拠出し、それらをマッチングして、団体に寄付(ギフト)するというもの。

この手法が生まれたアメリカでは社員による寄付の2倍や3倍の額を企業が拠出することもありますが、日本では同額を上乗せするのが一般的なようです。とはいえ、日本でもマッチングギフトを採用する企業は増える傾向にあります。

一口にマッチングギフトといってもその方法は採用する企業によって様々です。

たとえば、有志社員がその都度会社にマッチングギフトの申請をするという形式があります。社員が継続的にボランティアとして関る森林・里山保全団体に寄付をするとき、会社も上乗せして寄付するというようなケースです。これはマッチングギフトを採用しているその企業の従業員であるからこそ実現する支援です。つまり、このような取り組みは社員のボランティア活動を推進できるとともに、支援団体はもちろんのこと社員も改めて自分の会社に共感を持つ機会ともなります。

最近では、マッチングギフトを制度化しているケースも多くみられます。有志社員の毎月の給与から数百円程度を差し引いて寄付金を集め、同額を上乗せし、森林・里山保全団体などへ寄付するというものです。これは、社員がより気軽に社会貢献活動に参加できるマッチングギフトの一つのかたちです。

多くの場合、これらマッチングギフトは社会貢献活動の一環として取り組まれるものですが、マッチングギフト制度を上手に活用して社員への環境意識の啓発をも想定する企業もあるようです。

そのような企業では、まず、社員の環境意識を高めることを視野にいれて、積極的な情報提供を行っています。
無数にある環境関連情報や団体について興味がわかない社員であっても、「自分のお金が使われている」となれば、その支援団体がどのような活動を実施しているのか、最終的に寄付金がどのように活用されたのかについて関心を抱き、その背景にある環境問題や環境保全活動に興味をもつということもあります。イントラネットや報告書などで活動報告とともに関連する環境情報を提供すれば、社員への環境教育のよいチャンスともなります。

また同様に、ボランティアの体験機会を社員に提供するにもよいチャンスといえます。マッチングギフトの支援先の活動内容や支援の継続年数などは企業によってさまざまですが、支援先や支援テーマをある程度固定して、支援先の活動内容についてよく知ってから安心してボランティア活動に参加する社員を増やしていくという取り組みを行う企業もあります。

企業がマッチングギフトを採用して周知することは、社員の環境への意識を重視し、そのような社員を歓迎するという会社の意志を内外に示すことになり、それだけでも十分取り組む意味はあります。しかしもうひと工夫を加えれば、社員の環境社会貢献活動への参画や意識を高めることにもつながります。

マッチングギフトは、社員の意識や行動をどれだけ育てられる仕組みになっているか、をポイントに考えると広がりのある効果的な取り組みになります。