寄り合いひろば

森林と里山の保全・有効活用を本気で考えるブログ
S.P.FARMが提供する当ブログは、 森林を取り巻くさまざまな立場の方々とつながり、森林と里山の保全・有効活用を実現する「寄り合い」の場です。
S.P.FARMは 都市と農村、企業と森林をつなぎ、新しい “森林活用のかたち”をご提案することで、 日本の森林・里山を有効的に活用する新しい社会システムの構築をめざします。
  「企業との連携による森林再生・活用プロジェクト構想」http://www.sp-farm.com/moriduku.html(S.P.FARMのHP内)も是非ご覧ください。
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企業と森林の関わり 〜地球温暖化編
ある企業の環境報告書で、
「カーボンニュートラル会議を実現するために
                ○○本の植林をしました。」


という文章を目にしました。

「カーボンニュートラル会議」とは会議のために排出した二酸化炭素と同等量の「二酸化炭素を吸収する」ために植林をしたので、結果として全体でみるとこの会議の実施に関して大気中に二酸化炭素を排出していませんということです。

参加者が会場に移動するための交通機関の利用や、会議室の照明や空調など、二酸化炭素をできるだけ排出しない工夫はできても、それを全く排出しない会議を実現するというの現実的でありません。
しかしこの会議には、「排出抑制努力」だけに甘んじることなく、森林による二酸化炭素の固定吸収機能を活かすことで、排出してしまった分は責任をとろうという発想があります。

現在、オフィスや工場で二酸化炭素の「排出抑制」に取り組む企業は多くあります。しかし、二酸化炭素の「固定吸収」に取り組む企業はまだまだ少ないのが現状です。
実際に、日本は京都議定書において森林を整備することで3.9%分の二酸化炭素の「固定吸収」が認められています*が、その肝心の森林整備がなかなか進んでいません。

 *このコラム掲載後、政府が森林整備による二酸化炭素の吸収目標を3.9%
  から3.8%に修正したと発表しました。
  これは、基準年となる1990年の二酸化炭素排出量が当初の計上よりも増加
  したことによります。森林整備によって、京都議定書上、吸収量として
  計上できる量(1300 万炭素トン)に変更はありません。


日本の森林は、林業の衰退とともに整備が行き届かなくなっており、
このままでは、森林を整備することで認められた二酸化炭素の吸収量の3.9%に届かず2.9%を満たすか否か、という予測がされています。

政府が提唱する「国民参加の森づくり」の基、現在多くのNPOや市民団体が様々な活動に取り組むようになりましたが達成目標から考えると不十分な状況です。

もし森林整備による二酸化炭素吸収が2.9%に留まるとすると、未達成の1%分をどこかで補わなければなりません。そのしわ寄せは、排出の割合が一番多い産業部門、つまり企業にのしかかってくることが考えられます。

環境経営の重要課題に地球温暖化問題を挙げる企業は多くあります。しかし、京都議定書にあるように、地球温暖化への解決には「排出抑制」と「森林による固定吸収」の2軸で取り組む必要があります。

進まない森林整備と京都議定書の約束の期間が近づくにつれ、今後、
「森林による固定吸収」にその企業がどのように取り組んでいるかということでその企業価値が問われることになると考えられます。
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