あくまでも個人的な見方ではありますが、私は3月中旬から4月中旬頃の1ケ月間が一年の中で最も季節の移り変わりを実感できる時期だと思っています。日本列島のあちこちで桜の開花情報が毎日のように聞こえてくる中、卒業や入学、入社他、人や社会の動きが変わるからということだけではありません。
 私はほぼ毎日、朝は自宅から会社まで徒歩で通勤しています。運動不足の解消と満員電車に乗りたくないというのがその理由です。大きな国道も歩けば、公園を横切ったり裏道を歩いたりもします。もう何年もそうしています。そしてこの時期に、次々に開花する花や樹木の葉と肌の輝きが日々増していく様子を見ることができます。例えば、桜ひとつとっても、河津桜が咲き始めた横ではソメイヨシノがつぼみをつけ、満開になって散り始めた頃に今度は八重桜が咲き始めます。また、その横では色様々なハナミズキの花がさりげなく咲きだします。銀杏や楠木をはじめ大きな樹木の葉も、そしてその根元にあるタンポポや雑草までも青々と光り出します。その周りでは小さな虫が飛び交い、鳥のさえずりも活発になります。日々変化するその移り変わりの速さには本当に驚かされるばかりです。都会のビルや道路の脇にある誰かが管理している小さな緑のエリアであっても、しっかりと自然の輝きと生命力を感じさせてくれるものです。

 ところで、今年度から森林環境譲与税が施行されますが、森林の整備等を直接行う森林がほとんどない都市部の区等では、木材製品の利活用や森林保全の重要性に係る啓発活動等にこの税が使われることになるものと思われます。公共施設に木材をたくさん使うということはとても良いことだと思いますが、区民等に対し前述した小さな都会の緑のエリアを使って、樹木や花の価値や自然の移り変わりのすばらしさを感じられる施策を提供し、身近な緑(森)を知ることから森林保全の重要性への気づきを促していくことも大切なのではないかと私は思っています。
都市部に住み忙しく働く人たち、特にサラリーマンの方々は、かなしいかな、身近にある木々や花の存在や変化、その輝きに気づかず毎日を過ごしているように思います。そのような方々に、どこか遠くにある森林の整備の重要性を伝えたところで実感がわかないのは当然のことだと思います。先ずは、身近にある木々や花に目を向けられるようなきっかけをつくり、木々や花に囲まれて暮らすことの意味や、それらを人の手で管理することの大切さを少しでも感じてもらうことができれば、どこか遠くにある森林と都市部を繋ぐことになるとは思いますし、環境譲与税(環境税)への理解が多少なりとも深まるのではないかと思います。
さて、どんなきっかけづくりができるのか、明日もまた徒歩で通勤しながら考えてみたいと思います。
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