10月22日(月)から5日間、フォレストマネージャー研修で広島県広島市に滞在しました。森林・林業に係る研修の多くは都心(座学が中心)か地方の山間部で行われるのですが、本研修(西日本在住者が対象)はここ数年、3日目の現地研修(同県の廿日市市で実施)を除いて終日広島市の中心部で行っています。広島市で実施するのは、対象となる研修生の交通の便、研修会場、宿泊施設、現地研修の受け入れ先事業体有無等の諸条件が揃っているからです。

この広島での研修に参加すると毎回思うのが、広島というところは街や人に活気があるということです。昨年も今年も広島カープのリーグ優勝と日本シリーズに向けての応援で盛り上がっている時期だからという感も当然ありますが、それを含めて「街を盛り上げよう」、「それをみんなで楽しもう」という“地熱(地元を思う熱)”のようなものが街の方々を観たり接したりする中で感じられたのです。それを地元の方に尋ねてみると、「一時的なカープ熱でしょ。でもそれを楽しもう、盛り上がろうという気持ちは確かに強いかもしれない。それ以外ないから・・・」という答えが返ってきました。そうなのか・・・でも、そこが良い、羨ましいと素直に思うのです。ある程度の大きな街の色が一色に染まり、目に見える範囲の街全体が活気に包まれる感覚は、普段東京で暮らしている私にとって新鮮であり、また懐かしくもあります。私は東京が嫌いなわけではありませんが、このような地熱や活気を感じることはほとんどありません。私に限らず東京に住む多くの方々はいわゆるよそ者が多く、根っからの地元意識をもっている人は一部の方々です。勿論町内会や自治会、商店街等比較的小さな規模の“地熱”をもったコミュニティは各地にありますが、その規模のコミュニティにはなかなか新参者は入りにくいものです。
おそらく東京という巨大な街は、個の欲求や事情を優先し、それを個や小さなコミュニティで満たされるコトやサービスがあふれているので、地熱や活気をあえて持たなくてもそれなりに充実した暮らしができてしまうのかもしれません。(どれだけの人が本当に満足のいく暮らしができているかどうかはわかりませんが・・・。)
私は、前記した広島の方がおっしゃった「それ以外ないから・・・」という言葉はとても大切なことだと思っています。盛り上がるものが無いからそれを自分たちが主体になってつくり、さらにみんなでそれに乗っかり楽しんでしまおうとすることこそが活気ある街をつくることにつながっていくのだと思います。そして、それが出来るか否かは街の規模にも大きく関わってくるのだと思います。また、「それ以外の」“それ”つまりは熱を上げさせるモノ(コト)が有るか無いかにもよります。“それ”とは、広島の場合はカープのようなスポーツチームであり、その他の街であれば地元の祭り、その他の参加型イベント等が“それ”にあたります。

ここで広島が良くて東京は駄目だということを言うつもりはありません。そもそもどのような街が良いのかの価値観は人によって異なります。ただ、地熱や活気を感じられる街はとても魅力的ですし、そこにいる方々の幸福度も高いのではないかと感じます。逆に言えば、街づくりには街の規模とそこにある資源(モノやコト)を見据え、その街で暮らす(社会活動をする)人々の手で、地熱や活気をどう創出させていくのかが重要なのではないかと思います。
これからまた、地方出張が続きいろいろな街に出かけます。地熱と活気という視点から街を観る楽しみが増えました。それに気づかせてくれた広島で出会えた方々に感謝です。
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