寄り合いひろば

森林と里山の保全・有効活用を本気で考えるブログ
S.P.FARMが提供する当ブログは、 森林を取り巻くさまざまな立場の方々とつながり、森林と里山の保全・有効活用を実現する「寄り合い」の場です。
S.P.FARMは 都市と農村、企業と森林をつなぎ、新しい “森林活用のかたち”をご提案することで、 日本の森林・里山を有効的に活用する新しい社会システムの構築をめざします。
  「企業との連携による森林再生・活用プロジェクト構想」http://www.sp-farm.com/moriduku.html(S.P.FARMのHP内)も是非ご覧ください。
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地域の橋渡し役を目指して
平成30年度がスタートしました。
ここ数年、当社の事業の核になっているのは「森林・林業の担い手育成事業」です。
おそらく本年度も同様となるものと思われます。
他の方から見ると些細な事かもしれませんが、私共は林業・・の担い手ではなく、「森林・林業・・ ・・」の担い手にこだわっています。現実的には、森林総合監理士や森林施業プランナー、フォレストマネージャ―等の現場技能者を育成する事業に携わる割合が高いわけですが、林業に従事する人だけではなく、森林を何らかのフィールドとして活用する中で、森林の保全につながる活動を行っている人や、それらの活動を通じて地域社会・経済の活性化に努めている方々の応援や育成なども重要なことだと考えています。その理由としましては、一見、森林の整備(保全)面積や事業の規模だけを見ると、林業の担い手の育成を拡充したほうが効率的かつスピーディに森林が保全されると思えるかもしれませんが、一つひとつ地域に視点を落として考えてみると、林業従事者も、それ以外の仕事に従事する方々もその地域で暮らし、その地域の経済や社会を支える主体者であり、多くの方々がそこにある多様な森林資源に対する様々な価値を理解し、多角的に森林を活用する機会や場面を多方面から創造していくことこそが、地域社会や経済を活性化していく上で重要になると考えるからです。
林業に関心は無くとも、森林環境教育や森の遊び場、森林セラピー、保健休養、スポーツ等であれば関心を持っている住民は少なくなりません。それらの方々が森林に抱く価値観と林業従事者が森林に抱く価値観が相容れないものではないと思っています。

実際に様々な地域で、例えば森林組合が地域住民のために森林環境教育を実施していたり、民間事業体が森の遊び塾のような取り組みを行ったりしています。しかしながら、全国規模からすれば、極々限られた地域での活動でしかありません。
同じ地域に住みながら、同じ森林資源を持ちながら何故森林を軸に人が繋がらないのか、その要因の一つが人材育成のあり方だと思っています。当社では、例えば森林保全NPOやボランティア団体を対象とした人材育成事業に15年程前から、林業の担い手育成に係る事業に10年程前から関わっていますが、いずれも双方の存在や価値、地域における役割、協働等にまで深く踏み込んだことはありませんでしたし、その必要性について議論されることもほとんどありませんでした。ともすれば、それこそ双方相容れない関係であるかのように、お互いの活動に踏み込まないという暗黙の了解があったようにも思えます。またそれぞれに、人(個)の知識や技術を高めれば、森林整備活動が進み森林が保全されていくと思っていた節があったのかもしれません。つまりこれまでは、人(個)やその人に関係する組織にばかりに焦点を当てて、地域全体や社会、コミュニティの創生という視点からの森林づくりと言う観点での学びの場がほとんど無かったように思うのです。
それは、そういう“時代”、“プロセス”と言ってしまえばそうなのかもしれませんが、これからは、森林に係る様々な価値観を抱く方々が、それぞれの価値を共有し、お互いの役割を以って地域社会や経済、コミュニティの発展のためにどのように力を合わせていくかということについての学びの場を構築していくことが大切だと考えます。
極論するならば、森林をどうするかということよりも、森林という共通の資源を介して、その地域で暮らす人々の生活をどのようにして豊かにしていくかということを考え、行動に移せる人を育成していくかということなのだと思います。

今、全国各地で様々な森林・林業・・ ・・の担い手のスペシャリストが輩出されています。そしてまた、当社においても、その多様な価値観を持ったスペシャリストとの繋がりも出来てきました。これまで展開してきた人材育成(教育)の体系を直ぐに変えることは困難だと思いますし、どのような能力を持った人材を育成すべきなのかということについても、もっと議論を重ねていく必要があるとは思いますが、先ずはそれぞれのスペシャリストを繋ぎ、コーディネートすることはできると考えています。今後はこの橋渡しも当社の役割だと思って取り組んでいくつもりです。
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