寄り合いひろば

森林と里山の保全・有効活用を本気で考えるブログ
S.P.FARMが提供する当ブログは、 森林を取り巻くさまざまな立場の方々とつながり、森林と里山の保全・有効活用を実現する「寄り合い」の場です。
S.P.FARMは 都市と農村、企業と森林をつなぎ、新しい “森林活用のかたち”をご提案することで、 日本の森林・里山を有効的に活用する新しい社会システムの構築をめざします。
  「企業との連携による森林再生・活用プロジェクト構想」http://www.sp-farm.com/moriduku.html(S.P.FARMのHP内)も是非ご覧ください。
電子メール
言うまでもありませんが、既に電子メールはあたりまえの時代。パソコンや携帯端末等の電源を入れてさえいれば、いつでもどこでも即座に情報が伝達できます。

「何を今さら・・・?」と思われるかもしれませんが、ここ数年、コミュニケーションやプレゼンテーション、伝える技術といった人間関係に深く関わるテーマの講義やワークショップなどを行っているせいかもしれませんが、電子メールの使い方の難しさや、電子メールに頼った生活や業務に不安を覚えるようになりました。携帯端末は、日常会話のようにやり取りするには便利ですが、伝わってくるのは文字、記号、絵等を通して相手の感情や様子を推測するだけで、表情や声のトーン・抑揚は伝わってこないので、相手の本当の感情や様子までは読み取れないことがほとんどです。また、パソコン等では業務の説明や発注、依頼など非常に複雑かつ多くの情報のやり取りが行われるので、当然ながら文章力あるいは理解力というものが必要不可欠になってきます。言葉の使い方や過不足などが原因で、こちらの意図が相手に伝わらなかったり、誤解されて伝わっていたということにもなりかねません。電子メールを使うと、一見、相手と即座に効率よくキャッチボールできていると思ってしまいますが、実は“伝えること”だけが主になってしまい、実際に“相手に何が伝わったか”という本来最も重視しなければならないことが忘れられてしまっているケースが多分にあるように思います。
さらに大きな問題としては、送り手は、送った瞬間に相手がそれを読み、自分の意図のとおり理解してくれると思い、受け手も自分なりに理解できたと思い込み、実は相互理解ができていなかったということに気づかないままでいるということ。そして、それに違和感を覚えないこと。また、その関係性そのものが人と人との当たり前の関係性になってしまうことです。

相手にこちらの意図や思いがきちんと伝わったかどうかを、一つひとつ確認することは面倒だと思う人もいるかもしれませんが、面倒だからやらないということが習慣になってしまうと、人間関係はますます希薄になってしまいます。


今、世の中は、様々な技術の発展によりいかに自分が楽をできるか、自分にとって効率的かということを重点に置いた考え方やモノ、サービスが世の中に溢れすぎています。確かに楽になって良いこともたくさんあります。ただ、人間関係までも“個の楽”を優先してしまうことは、結局は孤立や孤独を自ら引き寄せてしまうということになるのです。“個の楽”を振り払うのは難しいことかもしれませんが、振り払うべきものとそうではないものを、きちんと自分の中で整理、確認していくことが大切なのだと思います。
| spfarm | - | 10:21 | comments(0) | - | - | ログピに投稿する |
人材育成
4月になりました。今年は当社にも、有望な新卒のスタッフが2名入社しました。
ここ数年、人材育成に係る仕事に深く関わる中で、人材育成の難しさとその責任の重大さを真に感じているだけに、自社の中でどこまで出来るのか、少しの不安と大きな悦びを抱きつつ孤軍奮闘していきたいと思います。

昨年度、日本型フォレスター研修事業に一年を通じて実施してきたことは、先の寄り合いでも書きましたが、この研修の中で、ある都道府県職員の方から、「仕事の成果=f(動機づけ、能力、役割知覚)」であるという話を伺いました。この式は、仕事の成果は、動機づけとその人が持ち合わせる能力、および自分の役割をどれだけ理解しているかを示す役割知覚の関数であるということを意味している。とのことです。この時、これはまさに人材育成にも共通する重要な要素、視点であると感じました。
現時点での私の結論として、良い人材を育成するための大切な要素とは、「目的(目標)×能力(スキルアップ)×動機づけ(モチベーション)×役割知覚×評価・フィードバック」。つまりは、目的(目標)を持ってもらい、それを関係者と共有すること、能力(知識と技術)を身に付けること、常に新たな動機づけを行い高いモチベーションを維持す(させ)ること、組織の中できちんと役割(存在価値)を与えること、取り組んだ行動や結果に対してきちんと評価・フィードバックすること、それらが掛け合わされたものだと考えています。どれか一つが欠けてもいけません。
あとは、これを本人にどのように理解させ、意識・行動してもらうか、さらには組織(周り)でどのようなサポートを行うかということです。それには、まず組織内で体制を構築し、関係者の意識を高め、様々な行動や対応をルール化することだと考えます。ルールというのは、最初は“やらされている感”がありますが、これをくり返すことでナチュラル(当然)のこととなり、結果として、一段ステップアップすることにつながります。特に重要なのは、組織の中できちんと役割(存在価値)を与えることと、評価・フィードバックすることです。他人から存在価値(必要性)が認められ、言動したことが評価されればモチベーションは高まります。するともっと高い能力を身に付けたいと欲が生まれ、努力します。
そうして能力が高まれば、自然と高い目的(目標)を目指すようになります。


さてさて、私の中でのストーリーは、これである程度出来上がりましたが・・・・
どこまで実践できるか、社員全員一丸となって取り組んで行きたいと思います。
| spfarm | - | 16:55 | comments(0) | - | - | ログピに投稿する |
平成23年度の日本型フォレスター育成研修事業を終えて
これまでにも環境や森林、林業に係る様々な研修に取り組んできましたが、今年度初めて経験したのが「日本型フォレスター育成研修事業」です。

この事業は林野庁の委託事業で、大きく「准フォレスター研修」と「林業専用道技術者研修」に分かれており、前者は地域の森林を包括的にデザイン・管理しつつ、林業の活性化に向けたトータルコーディネーター(フォレスター)を育成する研修、後者は新たに構築された林業専用道の設計及び施工技術者を育成する研修です。フォレスターという概念はこれまでの日本には存在せず、ドイツやオーストリアをはじめ欧米の制度・体系を見習いつつ、日本の風土や環境、そしてこれまでの林業体系に即した形で新たに制度として構築するものです。“准”が付くのは、今年度初めて行う研修の中で、目指すべきフォレスターに到達するのは困難であり、実践ベースでの取組を終え試験等に合格したものを認定するという設計になっているので、現時点では“准”となるのです。また、今年度の研修受講者の対象は主に都道府県の担当者、いわゆる「林業普及指導員」と国有林の担当者でした。フォレスターの役割を担うのに一番近い存在だからということです。ただ、今後は徐々にではありますが広く一般にも研修制度や認定制度にエントリーできるようにする計画のようです。

准フォレスター研修は、全国7ブロック別の地域研修(前後期各5日間)、通信研修、全国各所から集めての集合研修の3つのステージに分かれており、まさに1年がかりの研修になっています。今年度は、受講者、講師、事務局担当他、誰にとっても初めての挑戦でありほとんど手さぐりの状況だったと思います。最初は、それぞれのフォレスター像もまちまちで、どのような知識や技術を取得すれば良いのか、目標をどこにおいてよいのかの解釈もそれぞれでしたが、一年間それぞれの努力の甲斐があってか、今年の1月から2月に実施した集合研修では、フォレスターのあるべき姿についての大方のイメージが共有できてきたのではないかと感じました。山で例えると、本当に登らなければならない山の手前の山の五合目あたりにいるのかもしれませんが、本当に登らなければならない山が見えてきたということは大きな進歩であり成果だと思います。


本事業は単年度事業であり、来年度についてはまだわかりませんが、森林施業プランナーと同様、日本の森林・林業の環境かつ済的側面での改革にとって重要な存在になることは間違いありませんので、せっかく一緒に登りはじめた山ですので、何らかのかたちで関わっていければと考えています。
| spfarm | - | 12:52 | comments(0) | - | - | ログピに投稿する |
森林施業プランナー協会が設立されました
森林施業プランナー育成事業に関わりはじめてから既に4年が経ちました。森林施業プランナーに関する話題はこれまでにも何回か取り上げてきましたが、現在大きな変革の時期を迎えておりますので、進捗状況をお伝えしたいと思います。

日本の林業は、森林資源こそ循環利用が可能な段階に入りつつある一方で、林業従事者の減少や森林所有者の高齢化、山離れなどの要因から、間伐などの森林整備が適正に実施されていない状況にあります。
森林を適切に管理し、林業を再生するためには、低コスト林業の確立による林業の生産性の向上が必須となります。さらには、日本の森林所有者一人あたりの所有面積は極めて零細であり、その基盤整備に
は小規模森林所有者を含めて地域の林地の一体的な集約化が前提となります。
そして、この林地の集約化を担うのが「森林施業プランナー」です。森林施業プランナーは、森林所有者の森林を取りまとめ、森林施業の方針や路網配置、施業の事業収支を示した施業提案書を作成し、それらを森林所有者に提示して、施業の実施について合意形成を図ること、さらに平成24年度からは、「森林経営計画」を作成することなどが主な役割になります。
このように、森林施業プランナーは、今後10年を目途に木材自給率50%を目指した国家戦略プロジェクトである「森林・林業再生プラン」の中心的な実行主体として位置づけられており、その役割はますます大きくなってきていると言えます。

このような状況を受け、これまでの研修事業の枠に留まることなく、森林施業プランナーの能力をきちんと評価・認定する仕組みを構築すると同時に、普及広報活動、認定森林施業プランナー間の相互交流等を通じて、それぞれのスキルアップ、認知度の向上、ひいては社会的経済的地位の向上を目指すべく、約一年前から「森林施業プランナー認定検討委員会」を立ち上げ、さまざまな議論を重ねてきました。
そして昨月「森林施業プランナー協会」を設立することが決まりました。現時点では任意団体ではありますが、当社もその発起人の一人となり、今後「森林施業プランナー協会」のミッション達成に向けて力を注いでいきたいと考えております。
| spfarm | - | 10:05 | comments(0) | - | - | ログピに投稿する |
今年のふりかえりと来年に向けて
早いもので2011年ももうすぐ終わりを迎えようとしています。
今年も当社のメルマガ並びに寄り合いをご愛読いただきありがとうございました。

この一年を、当社が関わらせていただいた事業という視点でふりかえってみますと、最も多くの時間を費やしたのは森林・林業に係る研修事業でした。森林施業プランナー育成研修、フォレストマネージャー研修、フォレストリーダー研修、准フォレスター研修他、ファシリテーターとしての参加のみならず、研修運営事務局として全国各地を走りまわっていたように思います。

研修事業の中でもっとも印象深かったのは、社団法人国土緑化推進機構から委託された、全国の森づくりに携わる市民団体の方々を対象とした「間伐材利用コーディネーター養成研修」です。
それは、忘れもしません。3月11日。都内の築地市場の前に立つ朝日新聞社ホールで、研修初日の講義の最中に東日本大震災が発生しました。研修に参加された方々は皆無事でしたが、2泊3日で計画していた研修は即中止となりました。地震直後にワンセグで見た岩手や宮城での津波の映像はとてもショッキングで、研修事業でお世話になったこの地域に住む方々の顔が次々に脳裏に浮かんできたことを覚えています。後に、その中のお一方がお亡くなりになったことを聞かされました。とても残念でなりません。
東日本大震災は森林・林業の世界、そして研修事業にも大きな影響を及ぼしました。津波や原発事故で壊滅的な被害を受けた森林組合や民間事業体、製材工場が数多くあり、そのほとんどが復興の目途が立っていません。廃業を選んだ事業体もあります。過去に研修を受け、高い能力を身に付けたにも関わらず転職を余儀なくされ、また、今年度の研修参加を見送らざるを得ない方々や地域が数多くあります。ようやく動き始めた「森林・林業再生プラン」も、この地域においてはマイナスからの出直しです。それでも昨今、山の資源の大半は残っているということもあり、地域社会の復興に向けた林業への取組みが少しずつですが始まってきています。
来年は、この取組みを日本全国の力を借りて加速化させていくことが重要であり、これを実現することで被災地域、さらには日本の林業をよみがえらせるきっかけになるものと信じています。

それを担うのはやはり“人”。企画・設計する人、人と人、地域や様々な事業体をつなぐ人、確かな技術と知識を持って実際に施業に携わる人、このような“人”をどのように育成していくのか、そのビジョンをしっかり固め、今後の人材育成事業の中に反映させていくことが重要です。
当社でも、これまで多くの研修事業に携わることができたという経験と責任において、研修事業における反省点、改善点を明確にし、今後、行政、企業、市民団体それぞれに様々な働きがけを行っていきたいと考えています。

皆様、これからもご支援の程、宜しくお願い致します。
| spfarm | - | 10:19 | comments(0) | - | - | ログピに投稿する |
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< May 2012 >>
◆ 新着記事
◆ コメント
  • 林業研修のファシリテーターが足りない!
    水野@TaF (06/09)
  • 「企業の森」を地域活性化のためのプラットホームに
    笹の観察人 (01/17)
  • 今、何を伝えるべきか?環境問題におけるマスメディアの役割
    慎吾 (08/03)
  • 森林だってムーブメントを!
    S.P.Farm (02/13)
  • 森林だってムーブメントを!
    のり@ER (02/13)
  • 森林だってムーブメントを!
    (01/17)
  • 都市部の人たちが森林や里山での活動に積極的に関わらない、関われないのはなぜ?
    村田 央 (08/03)
  • 都市部の人たちが森林や里山での活動に積極的に関わらない、関われないのはなぜ?
    松本 修一 (08/03)
◆ カテゴリー別
◆ バックナンバー
◆ プロフィール